27・5・5
水上勉の京都物語である。ちょっと京都を覗いた人の京都の感想記ではなく、京都に長く住んだり、働いたりした人の京都の良さについてのエッセイとでも言うか。
ごく短いながら京都に住み、その後も何べんとなく京都を訪ねた私は、今でも暫らくでもいいから京都に住んでみたいと思っている。
未だ日本の本当の都は京都であると思っている人がおかしくない気がする。京都の街の改造などを妨げた知事もいて、非難されたが、先見の明を誇ってもいいかもしれない気がする。
それにしても、生れ年も一しよ、近くに住んで親しくしていた勉さんとは又酒をくみ交わしたい思いである。