27・2・15

 よくわけのわからない半村良の本(半村良コレクション)を読んだ後だけに妙子なる女性が華の銀座で出世(?)してバーのママになり、その店を仕切っている会社が手を拡げ過ぎてやられた時に自分の手に買い切って華を咲かせて行くと、ただこう言ってみればたわいのない物語だが、銀座の主のバーの彼女たちの心理をよく書けていて面白かった。

 今や年もあるし、興味もないが、かつては人なみに出没した銀座の空気を久しぶりに吸った思いで楽しかった。実話かね、と聞きたいが、そんなことヤボと言うものだと思う。