26・10・5

 誰かひとの悪い人がいて「地方創生本部担当大臣」を「地方相」と略すとおかしなことになると言ってニヤリとしていた。「痴呆症」と同じ発音だからである。新聞も用心して略さないように気をつけているらしい。

 地方(この場合はおおかた地方団体を意味している)を活性化することは大いに賛成である。そのため、どんどん有効な意見が出てくることも大賛成である。

 さて、問題はそれをどう纏め、どうやって実行するかである。

 いい案ができても、それを実行するのが各省庁であり、「地方創生本部」は単に意見を提出し、各省庁に呼びかける、いうならば、審議会、調査会式のものとなって、結論を実行するには権限がない、強い法令に載せようとすると各省庁と衝突せざるをえない。トラブルは頻発するけれど、物事は一向に進まない。といったような状況になったら、地方創生本部は正に地方省(チホウショウ)と言われるようになって了う。

 私は、このような場合、一省を設けるのでなく、地方創生本部を設け自由自在に意見が言えるようにし、各省庁がその意見を法令の改廃をもって実現しうるようにしておかねければならない、と思っている。

 或いは、総務省に地方創生本部を置き、総務大臣が中心となって法令上の手当をする、こととし、新しい地方相などは置かないことにするか、である。

 私も長いことの種の問題にたずさわってきているので、以上のような意見申し述べたい。

 今のまゝでは、地方創生本部と各省庁との権限争いに明け暮れるようになって、結局何も出来なくなる懼れがあると思う。