26・7・25

 学生の頃から読みたいと思っていたドストイエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を読み終えて、いろいろな感慨がある。

 文庫本五冊で二五〇〇ページのぶ厚い本は一ヶ月ほどかかった。

 カラマーゾフ家の主人フョードルの殺害事件をめぐる犯人捜しであり、その意味で、この小説は全体としてミステリーの趣きを備えているが、小説の内容はそれのみにとどまらない。

 カラマーゾフ家の人物をめぐるいろいろな事象が相互にからみ合って、いわば一大シンフォニーのような構成になっているので、その一部について読後感を述べるのも妥当ではないように思うし、一番いいのは、皆様方にも是非読んでいただくことだと思っている。 

昨年は「罪と罰」も読んだ。あとドストイェスキーの何を読むか、いずれにしても楽しみである。