26・7・20
消費者庁の阿南長官の後任に板東文部科学審議官が就任するという人事が発表された。
女性なるが故に特別に人事で処遇することは賛成ではないが、消費者行政には女性のきめ細かいセンスも大事であるし、教育行政にたずさわっていた板東氏がいわば畑違いの消費者行政を担当されることもいいことだと思っている。
私が常々言うように消費者行政は環境行政などと似て、いわばデーゼに対するアンティ・テーゼの行政であって、他の専門的行政に対抗することに存在価値があるだけに大へんに難しいものであると思う。ごく大ざっぱに言えば社会的強者に対抗する社会的弱者のための行政であるからである。
その弱者保護の立場のみからの主張は経済社会の円滑な回転を阻害する懼れが出てくるし、又、適当に妥協を繰り返していたんでは存在価値がなくなる。
日本も社会主義社会ではなく、資本主義の社会であり、独裁主義の社会でもなく、民主主義の社会である。
その辺を充分に踏まえて消費者のために毅然とした態度で働かれんことを新長官に希望する。