26・6・15

 世界の留学生が四〇〇万人を突破したという見出しを日経新聞で見た。中国からの留学生が六九万四千人に対して日本からは三万三千人で、かつての五万九千人から半減している。

 他方、日本への留学生の受入れは一五万人で世界で七位である。ちなみに受入れ国の第一位は米国で七四万人となっている。

 鎖国から開放された明治の日本が外国から学術、技術などあらゆる西欧の文化を吸収したことがその後の日本の飛躍的発展に繋がっていると思うが、今も留学を通じての外国の学術、技術などの先進的な結実の吸収が大事なことは言うまでもない。政府は留学生の数を増やす方策を検討しているようであるが、どうも若い学生が外国の大学へ行きたがらないような面もあると聞いている。政府に言われて外国留学をするというのではなく、できるだけ多くの人が外国に留学するようなって欲しい、と思う。

 かつて私は、昭和二十四年の幕、米国が初めて募集したG1ビルによる米国留学試験に合格しながらいずれ、外国へ勉強で出張させてやるからと言われて辞退したことがある。入る大学まで決まり、パスポートまで貰って留学を取り止めたことを今でもいささか後悔している。

 時に、そしてできれば屢々外国を見ることは、勉強になる、と思われるので、若い人の外国留学を是非薦めたい。