26・5・6
昭和二十五年、GHQの指示によって自衛隊が創設された際、その経費は予めそれを見込んで計上していた予備費から支出したことを覚えている。
自衛隊は軍隊ではない。階級も昔のものとは違っている。
しかし、外国からは、自衛隊は軍隊だと思われているのではなかろうか。
われわれが憲法をすらっと読む時、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」と書いてある。その戦力に自衛隊は該当しないのだろうか、と疑問に思う方が自然である。
今は随分変わって来たと思うが、以前は自衛隊員は制服を着て、外へ出たがらなかった、と聞いている。何となく、日陰の存在のように世間が思っていると思っていたせいではないか。
胸を張って堂々と制服姿で大道を活歩できるようにするには、やはり、この日陰の存在のようになっている自衛隊を軍隊として世界に向って誇示できるようにする必要があると思う。
それには、是非憲法改正が要る。現行憲法の解釈で集団的自衛権の問題も片ずけようという考え方があるようだが、「戦力」を持たない国が集団的にしろ、でないにしろ敵に武力で相対抗するなんて、おかしいではないか。