26・3・23

 クリミア半島がロシアへ編入されることになった。米国、EUはこれを反対しているが、戦争覚悟とも見えず、米国とEUとの間に温度差があるような気がする。

 しかし、そもそもロシア人が大勢いるからといってクリミア半島を軍事力を背景にして、強引に自国に編入するというようなことを黙って看過していたら、世界の秩序は保てない、と各国が思うことも当り前である。

 バルト三国もロシア人が多いところであるので、今回のことが、そこにも波及しないかと心配されるのも無理はない。

 ロシアの今回の行動には、かつてのソビエト連邦が十五の国に分裂したことを反省する動きもあるのではないか。分離をまずかつた、少くとも早過ぎたと思うロシア人も少なくないような気がする。

 血は水よりも濃い、ということはわからないでもないが、さればとて、それだけの理由で国の分離、統合といったような問題が決されていいものか、大いに疑問である。