26・3・15

 かつて不良債権問題で苦しんだ大手銀行は、中小企業などへの融資には慎重だ。

昨年十二月時点の銀行の貸出残高は昨年三月から一・五%増にとどまり、中小企業向けは〇・七%しか増えていない。

日銀が大量に流す「緩和マネー」の行先はまだ限られ、多くは金融機関の中で眠っている。

 これは三月十二日付の朝日の記事である。

 たしかに日銀は金融の緩和を声を大にしてうったえているが、さて、金融機関の第一線では、日銀の言うことは嘘のように貸出は厳しくなっている。

 そして担保の有無をやかましく言い、保証協会の保証を要求する。金利もやかましく言ってとっているのであるから、当然多少のリスクは覚悟して良い筈である。一〇〇%保障などを要求するなら、金融機関の審査部門など廃止したらいい、と言いたくなる。

 この頃、金融検査庁などと言われる金融庁の検査熊様も問題があるかもしれない。昔と違ってサラリーマン重役が増えている金融機関の役員も自分の首が大事だから、しくじらないようにと、そればかり気にするのも無理はないかもしれないが、もっとその辺を考えて検査に臨んで貰いたい。