26・3・16

 「司馬史観の精髓」と帯に書いてある。氏のものは「街道を行く」も一冊残らず読んだ。ホテル・オークラのオーキッドバーの定席で何回もお会いした。白い美しい髪は忘れられない。

 明治時代は鎖国の徳川の時代から開国の明治時代へと繋がる。アジアに一隅に築いていた日本が外国からの圧力を受けつつも窓を開き、僅かの期間に近代国家の体を整え、日清日露の大戦を経て、世界の強国に伍しえたことは素晴らしい歴史である。

 司馬史観が卒直な筆で描かれている。大へん嬉しく一気に読んだ。明治どころか、昭和も遠くなりそうな現代、皆さんにも一読をお薦めする。

 日本はいい国である。