25・11・29

 ヤン・デンマンの名前で週刊新潮に千五百回にもわたって連載されたコラムの一部(六十一年から六十三年分の東京情報)を綴ったものである。

 辛竦で、適度なユーモアを持って鋭く、今や金持ニッポンといわれる日本の、日本人の様々な姿を突いたこのコラムはかつて雑誌の売り物であった。

 懐かしさを覚えながら又一読する。決して古くはない日本の姿がそこにあった。

 ただし、書き手は一人ではなく、ヤン・デンマンと言うが日本人だろうと言われている。