25・10・21
曽野綾子さんと金美齢さんの対談である。不思議なことではないかもしれないが、二人は一人の人がしゃべっているのではないか、と思わせるぐらい同じ意見である。
「この世は、不条理にみちている」で始まっている。「この世がかくも不条理であることを、いまの日本の教育界やメディアは教えない。温室育ちの子供たちは、少しでも困難にぶつかると耐えられない。脆すぎるのだ」
過保護の親に育てられた子供が大きくなって、ちょっとした困難にもたじろぎ、職がなかったり、あっても給料が低かったりするのも、みんな政府の責任であるかのように甘ったれた人生観をもっている大人を批判し、又子供をしっかり教育をしない、しつけもしない親たちを批判している。
たしかに、いわば、もっとシャキッとした生き方をして欲しいというのは、この本の対談者の二人だけではないと思う。