25・9・29
そうとは書いてないが、上村松園の生涯に材を得た小説であることは、本の帯にも書いてある。
幼い頃から絵一筋に生きながら、絵の師匠との男女の仲も打ち切れぬ主人公の生き方には感動する。女流作家として息の長い小説を書く人だと思っていたが、これが四、五冊日になるだろうか。下巻が待たれる。
それにしても松園さんの「序の舞」は絵葉書でも随分前から見ていたもので、心打つものがあった。上村一家作品の展示会が東京のデパートで催され、いつも御案内をいただいているが、絵も血筋があるなといつも思う。