25・9・1
八月末日までに各省大臣から財務大臣あて概算要求が提出される。私は、前から麻生財務大臣にもシーリングは廃止するべきだと意見を述べておいた。
シーリングは日本の場合対前年度予算について一率何パーセント増とか減とか、に設定されることが多かった。予算の総額を抑える方法として悪くはないが、例えば概算要求額は前年度予算と同額以内と決めると、各省は前年度予算額までは一応貰ったもののように考え、その枠内で新現事項も考える、その枠内ならいいんでしょ、というふうになって、財政当局によるアクセントのある予算査定ができ難くなる。
シーリング設けなければ、途方もない要求も出てくるし、審査当局は苦労する、と思われるが、逆に、要求額を抑えないので、思い切って切り込むことも出来るし、予算にアクセントをつけることも可能になる、というものではないか。査定当局が従前より自由に査定の腕を振うことができるであろう、という発想である。決して予算の膨張を意図しているものではない。
本当は従前の行政管理庁の所管事務を財務省に移管し、各省の行政組織と定数管理を予算査定官庁の財務省主計局の担当とした方がよい、と思っている。昔のある時期は実態はそうなっていた。