25・8・11

 塩田潮のドキュメンタリーである。前にもザッと見たことがあるが、今度丁寧に読んでみた。

 丁度、私が主計局長や大蔵事務次官を務めていた頃の物語も出て来て、懐しかった。みな故人となったので、本当の所はどうであったか、わからない点も多いが、私の印象では、かなり資料的には立花隆は充分な準備をしたと思われるし、塩田の文章もいい加減ではない、真実さを感じる。

 ただ、例えば、愛知大蔵大臣が急逝して、後事を福田赳夫氏に託す時のやりとりなどは正確ではなく、私が、「歴史は夜作られる」にかいたことが正しいなど、いいたいことはある。

 いずれにしても、角さんの存在は大きかった。急ぎ過ぎた人生であったかもしれない。