水素を酸素に反応させて電気をつくる仕組みである。走行中の温暖化ガスの排出はゼロ。

 一回の充電では百数十キロメートル程度しか走れない電気自動車(EV)に比べ、走行距離もガソリン車並の見通し、エコカーの本命と目されている。ただ、車両コストが高いのと水素スタンドなど補給網の整備が課題と言われている。

 実は、もう二〇年近くも前に知人から熱料電池車の試作について説明を受けたが、そこらへんに無限にある水素と酸素を燃料として車を走らせることが出来れば、石油資源のない日本にとってこんないい話はない、と思いはしたものの、そんなことは何故もっと早く思いつき、実行されないだろうか、夢物語みたいな気がしたので、本気で聞かなかったには失敗であった、と思っている。

 光ファイバーの時も、同じようなことがあった。

 科学の日新月歩を思って、こういう新しいことはもっと真剣に取り上げなければならないなと反省をしている。

 幸い、燃料電池車の試作も日本が各国に先行しているようであるから、政府も本格的な取り組みをして、支援体制を強化して貰いたい。一業界一企業のためのものではない。