25・7・20
一年ぶりぐらいに軽井沢を訪れた。東京が三十度を越しているのにここは二十度を下回る温度。汗もかかないし、呼吸も楽なような気がする。
ビルゲーツがどでかい別荘を作っているという噂は去年から聞いているが、まだ見たことはない。
長野新幹線の開通で、東京との距離はぐんと縮まって一時間前後。通勤圏内に入っている、事実、月曜日の朝は東京へ出勤する人が沢山乗っているような気がする。
しかし、軽井沢のメインストリートである銀座通りを歩くと昔からの店がいつの間にか消え、新しい店になっているところも少なくない。東京から進出していた店で閉じたところがいくらもある。軽井沢に限った現象ではないにしても、商買の道は嶮しいものだろうな、と思わざるをえない。
軽井沢の夏は長くはない。そして銀座通りを散策する人の層も変った。圧倒的に若い人が多くなっている。新幹線でのお客というより、関越道を走ってくる若いひとが多い。晝間の渋滞は時にあきれる程酷いが、アウトレットモールが出来てから土日の車ごみは激しい。南関東の他地域にも同じょうなアウトレットモールが出来てからはいくらか情勢が変わって来たらしいが、一時はゴールデン・ウィークの一週間に五〇万人もの人が入る、とあっては、車が動かなくなるのも仕方がない、かなという気がする。
アウトレットモールは世界各国のブランド物を安く売っている。もともとは年を越したものなどを売る場所であったが、今は、それ用に作ったものも少なくない、と聞いている。
しかし、車で押しよせる若い人たちは売場目あてではないようで、見たところ食べ物屋はいつも満員のようである。
旧軽付近も昔からの林間の戸立ちの広い別荘は次第に少なくなり、鉄筋コンクリートのマンションが増えている。リゾート地というより都会化して来ている。
長野新幹線は北陸へと延びて行くが、その交通機関の変化が地域の経済にどういう影響を与えるのか、第三者として関心を持っているが、軽井沢の良さが残ってくれればいいなと、ふと思ったりする。