25・3・24
諸井薫が20年ほど前に出した本である。近頃○○の「流儀」という題名の本をよく見かけるが、「流儀」という言葉を使ったはしりかも知れないと思う。間違っていたら御免なさい。
「エッセイ」として現下の問題をいろいろ取り上げている。時にシニカルを表現も見かけるが、不愉快になる程ではない。枕元に置いて寝しなに二、三篇づつ読んでいるが、なかなかよい眠り草である。ということは、寝つかれないほど興奮させられないし、又、かなりわが意を得たりという世の中の寸評も見られるからである。
著者とは多少知り合いであるので、その顔を思い浮べてみても楽しい。