24・10・24
曽野綾子の一昨年の出版である。池上彰が卷末の解説で書いているように、彼女は本当に強い人である。殆んど失明の状態から手術によって奇跡的に視力を取り戻したと承知しているが、そのような長い苦しい時期を乗り切った気力は本当に大したものだと思う。
も一つ、彼女を評価したい点は、無論多少の変化はあったと思うが、これまでの長い道のりをぶれないで進んで来たところである。そこにクリスチャンとしてシンの一本通った強さを見ることができる。
厳しい環境におかれて、生きることの難しさを知ると同時に生きることの喜びも知る。戦争を知ることに意義があるとしたら、それだけではないか。求めてすることではないにしても、決して意義のないことではない。