24.10.22

明治国家は清廉で好きとおったリアリズムをもっていた、として坂本龍馬、小栗忠順、勝海舟、福沢諭吉、西郷隆盛、大久保利通などの人物像を司馬節というか、彼の自在闊達な文章で描いている。冷徹であってもシンは暖かい愛情をもって眺めている態度が見える。

明治の人はみんなそんなに偉い人ばかりでだったのかなァという気もするが、いわば近代国家として滑り出したばかりの日本に新鮮な、若々しい、何かがむしゃらに、突進する力で動いていたことは事実であると思う。何事も生成期はそういうものではないか。




「明治」という国家/日本放送出版協会
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