24・9・15

 尖閣諸島の国有化は先手を打った東京都を押しのけて911日実現をしたわけであるが、永いことほっておいた政府が東京都の石原知事が動き出したとなったら俄かにあわてて買収に至ったというのでは石原知事ならずとも不快に思うのは当り前である。

 知事がせめて漁民のために船溜りなどを造ることを條件にしようとしたが、それもハッキリしていないらしい。噂によれば、外務省筋を通して裏から、政府が取得すれば、現状を変えるようなことはしないし、と中国側に秘かに傳えている、という。情ない話である。日本の領土であることは明々白々であると世界に向って宣明にしているなら、尖閣諸島に何を造ろうと、自衛隊を駐屯させようと何の遠慮があるものか、と言いたい。

 国有化を決定して以来中国の各地における反日運動が連日傳えられているし、経済面で取引の中止などを含めて反動的な動きがあるようであるが、経済的な仕返しを怖れて、いい加減な対応をすれば、一層中国側からいわばなめられて仕舞うのではないかと思う。領土問題は経済的な損得だけで片付けられるべきものではないと思う。

 この際必要なのは、政府の断固たる態度ではないか.