24・7・15

 溝口健二監督の作品で、戦前から題名に記憶があったので、DVDで見た。武蔵野の美しい姿などで眼を楽しませてはくれたが、肝心のストーリーはどうも焦点が定まらない。

 武蔵野の名家を護る秋山道子(田中絹代)は夫(森雅之)とソリが合わず、義理の弟(片山明彦)を愛しつつも清い仲を貫くが、道子名義の家屋敷を抵当に入れようとする夫に遺書を残して薬で自殺する、という筋書である。

 どうも今一つよくわからない、まして何故自殺までしなければならなかったのか必然性などを感じられない。溝口作品としては、いただきかねる。

武蔵野夫人 [DVD]/Cosmo Contents
¥1,000
Amazon.co.jp