24・6・16

 谷崎潤一郎作の映画化である。京都が舞台の溝口健二監督の作品で、背景の京の街の良さは充分に描かれている。夫に先立たれた姉(田中絹代)、その姉に恋する男(堀雄二)と、姉のことを思って男と形だけの夫婦に結ばれる妹(音羽信子)の三人。やがて三人で旅行をしたり、仲良く外出したりする姿が他人の噂に上がるようになり、妹夫婦が自分のために犠牲になっていると知った姉は二人の前から姿を消すという筋書である。

 ちょっと間延びしたところもあったが、美しいモノクロの映画で、田中絹代が美しく、音羽信子も初々しい。

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