24・5・29

 昨日と今日で、表記のDVDを見た。

 マタ・ハリはわれわれの年代の者なら大てい名前を知っている第一次大戦で活躍したというドイツ政府の女スパイであった。グレタ・ガルボが扮しているが、流石男をたぶらかして仕事をすることができると思わせる妖艶さであって、ガルボの魅力をよく出していた。

 それにしても、女スパイは男に惚れてはダメというジンクスをここでも示している。

 「硫黄島の砂」は米国側の実写フイルムも盛り込んでの摺鉢山に星条旗を打ち立てるまでの戦闘物語であって、それ程の期待を持たないで見たが、ストライカー軍曹になるジョン・ウェイン始め海兵隊の荒くれ男ながら情ある兵隊の味をなかなかよく映していた。

 それにしても、見たあとの一番の感想は戦争は嫌だ、という一言に盡きる。あらゆる世俗の幸せを容赦なく打ち崩す非情さは、やはり人の世にあってはならない悪である、と思う。