24.5.6

連休の間にDVDを四本見た。うち2本はシャーロック・ホームズのもの。後の2本が表題のものである。

つい先日オードリー・ヘップバーンが引退後20年も住んだというスイスの田舎町を彼女の遺した姿を追って彼女の住家はもとより、よく通ったという八百屋やチョコレート屋などを訪ねる、というテレビの番組を見たばかりであった。

ヘップバーンのものは「ローマの休日」初め何本も見ているが、とにかく清潔そうで、頭も良く、そして何よりも大きな瞳を開いた素晴らしい美人という印象である。「シャレード」もその美貌とキュートな動作をふんだんに見せてもらえるので、それだけで満足した。相手役のゲイリー・グランドもはまり役でよろしい。

「お茶漬けの味」は言わずと知れた小津物の一つで、佐分利信と木暮実千代が夫婦で微妙な心の動きを淡々と描いている。絵は小津のものらしくきちんと綺麗である。都電のある頃の銀座など懐かしい風景、初期のパチンコ屋の店内などが出て来て心がなごむ思いがする。

佐分利信は「暖流」などでも屡々見たが、渋い、ちょっととぼけた味がよいし、木暮は何と言っても、原節子や山本富士子などと並ぶ整った美しさであって見ても飽きない。