24.4.17
思い立ってベートーヴェンの全作品をCDで聞くことを始めたが、もう半年以上たっている。人の一生であれほど沢山の曲が作れるのだろうか、とただ驚くばかりである。学生の頃、例えばフルトヴェングラーなどの指揮で交響楽は何回も聞いているが、どうして、どうしてそれ以外にあらゆる分野での作曲に接して感心している。ただ、申し訳ないが、じっとそれだけを聞いているのではなくて、何か本を読んだり雑文を書いたりしながらである。今は、いくつかの「アリア」を聞いている。
ソプラノであったり、男性の合唱であったりする。ソプラノの曲の意味は、私のドイツ語の力ではよくわからないが、そう、丁度新内の蘭蝶や明鳥を思い出している。どうして全然似てもにつかない曲を思い出すのだろう。
アリアでケルンの大ドームなどを思い浮かべてみるが、新内ではやはり隅田川の川舟だろうか。
いずれもよく理解したなどと大それたことは言えない。ただ、夜ふけて独り聞いていると、生きている喜びを感じるのである。