24・3・8

 久しぶりに高坂 正堯の表題の本を読んだ。帯に記してあるように「黒船来航から第一次大戦まで日米関係の青春時代を描いた」という。私の知らない昔の事実も克明に述べていて面白く、殆んど一気に読んだ。

 イギリスからの移民で始まったアメリカが独立をし、南北戦争を経て統一国家として広大な土地をバックに発展を続ける過程において、明治新政府の出現以来欧米の文明を追って急速に成長を続けて来た日本の姿を、両国関係を通じて描いている。

 領土及び行政的保全の念を持っていながら、一種の理想主義的な性格を持つアメリカの対日関係の推移は興味深いものである。

 彼の他の本も読んでみたい。