第一次世界大戦の戦場を舞台とするヘミングウェイの同名の小説の映画化である。戦前から名は知っていたが、今日初めてDVDを見た。

大戦中イタリア軍に従軍していたフレデリック・ヘンリー(ゲイリー・クーパー)はイギリス赤十字の看護婦キャサリン・バークレイ(ヘレン・ヘイズ)と恋に落ちた。

戦争で負傷を負った彼はミラノの病院で彼女に再会する。傷癒えて再び前線に送られるが、彼女に会いたいばかりに苛酷な戦場から離脱し、逃亡兵として追われながら彼女の病に伏しているスイスへ向かった。彼の子を流産で失って病気に伏している彼女に再会をしたが、寿命の尽きた彼女は彼の腕の中で息絶える、という悲恋の物語。

クーパーの姿はどれを見てもいい。一寸はにかむような表情をする彼の映画は「モロッコ」以外何本も見ているが、やはり得難い名優であって、一口にして言えば何とも恰好いい、特に軍服姿の似合う俳優である。日本で言えば一寸甘くした高倉健か。

ヘミングウェイのもので「老人と海」を読んだのは随分前のことだ。これも印象深い。