23・10・6
この国のかたち四を読む、司馬史観の断片を綴ったもの、一気に読む、共感したり、時に反揆したり、例えば172貢、「日露戦争をしないという選択肢もあり得たと思います。
しかし、ではロシアがずるずると朝鮮半島に進出し、日本の眼の前まで来て、ついに日本に及んでもなお我慢―戦争をしないことーができるものなのか、もし我慢をすれば国民的元気というものがなくなるのではないかーいまなら消減してもいいという考え方があり得るでしょうがー当時は国民国家を持って30年余年経ったばかりなのです。」どうですか、この言葉。
統帥権についての議論はまことに尤もで、これを乱用した背景に五5・15や2・26事件によって政府の高官が殺された、という事実が軍に対する生理的恐怖となって、軍の独走にたいする理性と発言が封じられたのではないか。