23・9・22

 「制服の処女」(Mädchen in Uniform)は1933年(昭和8年)のキネマ旬報外国映画ベストテン第1位になったドイツのフィルムで、東和商事の川喜多かしこ夫人がどうしてもと社長の長政氏に懇願して輸入したところ、題名のうまさもあって、大ヒットとなり、これ一本で新会社の経済的基盤が固まったと言われた作品である。

 戦前派の私は題名は良く知っていたが見る機会がなかった。今晩これを見ていささか感深いものがあった。

 規則に縛られた全寮制の女子校での厳しすぎる院長に放校を命じられた女学生とそれを身をもってかばう女教師の物語で、筋はわかり易いがヘルタ・ティーレとドロテア・ヴィークはすばらしく美しかった。ドロテア・ウィークと覚えていたが、ドイツ語読みではヴィークが正しいのだろうか。