23・9・19

 ポルトガルに「ファド」という歌がある。先年日本ポルトガル友好議員連盟の会長をしていた私は南蛮屏風(ポルトガル語で「ビョンブ」と言う)の修理したものをもって依頼主のエボラというローマ時代の遺跡のある町の図書館を訪ねた際、初めて聞いた。

 日本でいうと民謡に当るのか、ピアノの演奏で聞くこの歌は独得のリズムのある曲で、演者はマリオ・モイタと言うさわやかな若者であった。

 彼の家も訪ね、両親とも合ったが、ビリアードの台もあったり、立派な古い家であった。彼を日本語で「盛田万里夫」と書いてやったら大へん喜び、後日その名を印したCDを出したりした。

 この秋来日するというが、再会を楽しみにしている。