23・6・5
田中直毅、井筒俊彦、辻井喬など九人と司馬遼太郎との対談集である。1人で書いたのと違うそれぞれの専門分野の問題も含めて味のある問答集であった。
司馬さんのあの一目でパッとわかる白髪とメガネとあの笑顔をホテルオークラのバーの定位置で何べんかお話したことを思い出す。
司馬史観、たとえば乃木大将愚将説など人によって批判はあるが、彼の著作はかなり沢山読んだ。
「街道を行く」は週刊朝日で読んだ部分もあったが、何年か前それ迄発行された40数巻を一括買って片端から読み通したこともあった、余り予断をもって臨まない行く先々での土地の物語は随分楽しませてくれた。
竜馬がゆく、国盗り物語、燃える剣、坂の上の雲、街道をゆく、など。
在命ならもっともっと読みたい本を書いてくれたのにと思うと惜しい人を亡くしたものだと思う。