23.5.12

 幼保の一体化はかねて各方面から要望されているに拘わらずなかなか実現を見なかったが、政府はこの511日に開始予定の新制度で、幼稚園や保育園など未就学児を預かる施設の名称をすべて「こども園」に統一する方針を決めた。

 ただ、名称が統一されても、機能が統合されるこども園と異なり「保育のみ」「幼児教育のみ」の機能を持つ一部施設が残ることは変わらない、という。

 さあ、その辺がどうもスッキリしないところである。

 私は、30年も前から幼稚園教育の義務制化を主張していた。少なくとも4才児からの教育を義務制にし、幼児教育を1年生からの小学校の教育にカリキュラムを繋なげ、幼児教育が行なわれていない前提で小学校の教育が始められることによるムダを無くすとともに、保育所で幼児教育といわないで実際は教育を行なっている不透明さを排除した方がよいと考えている。

 幼児教育を義務制にすることには、私立の幼稚園、保育所あたりから強い反対があり、又、幼稚園と保育所とはそもそも設置の目的が違うという点からも強い反対があるが、そこは技術的な難点はその気になれば解決されない筈はないと思っている。

 しかし、本当は、どうしようもないのが、幼稚園は文科省、保育所は厚労省の所管になっている点で、これを解決する一案としては0才児から3才児までは保育園、4才児以上は幼稚園とし、それぞれ厚労省、文科省の所管としてはどうかな、と思うが、一番いいのは、「こども園」なら「こども園」と名称を一本化し、所管も一つ、文科省にしたら如何と思っている。