23・4・10
四月九日の日経(朝)に「後発薬大手世界で攻勢」という見出しの記事が眼にとまった。
世界の後発薬品大手が国境を越えて提携や新市場の開拓など事業規模の拡大に動いている、という。
後発薬の使用については、年々増加し続ける社会補償費のなかでも重要な医療負担の増を抑制するためには、一つには医薬品の単価を下げることが望まれるか、そのため後発薬の使用を増やすことも大事である。
後発薬とは何ぞ。特許が切れた新薬と同じ有効成分を使って生産した薬品で、新薬よりも安全性立証のための研究開発費がかからないため安く開発・生産できる、というものであり、海外では、製薬各社は主力薬の特許切れを追い風に一段と攻勢を強めているという。
さて、日本の場合はどうであろうか。
後発薬の使用が欧米各国に較べて遅れているという。その原因はどこにあるか。以下、私見であるが、当っていなければ、お許しを願いたい。
日本で後発薬が使われ難い一つの原因は、医師と製薬業界との結びつきが強く、医師は依然として学閥が物を言い、先輩が力を持っており、医者は博士の学位をとらないと一人前と見られず、学位をとるには先生に反いてはならない、といったような図式があるのではないか、と思っている。
一挙に、その構図を直すことは困難であるにしても、いつまでもそれでいい訳ではないのではないか。
いずれにしても、後発薬がもっと使われ、医療費、社会補償費の国民負担が軽減されるように新っている。