23・4・10
今回の東日本大地震に際して、高齢者の多い地域だけに、本当に医師諸兄の献身的な努力に頭の下がる思いがすると同時に常日頃の医療体制についていくつもの要望が出てくる、聞いていただきたい。
もとの選挙区でも感じたことだが、大学の医学部のある地域は人口当たり医者の数は極めて多いのに県内無医村が未だに解消されなかった、ということである。宿舎も提供、給料も相当はずむというのに務める希望者が医局にいない。
その原因はいろいろ耳にはしているが、なかなか打開策が実現されないのである。かって医師の数が過剰であるからとして、文科省は医学部の入学定員の一割削減を決めたが、完全に実行したのは国立大学だけだという。学費の負担能力の低い家庭の子弟の医師になれる確率が低くなった。今回は医師不足であるとして又入学定員をふやし、医学部の新設も認めるという。門外漢からすれば、一体どうなっているのと問いかけたくなる。
行政の方針が時々の変化に即応して変わることは必ずしもいちがいに悪いと言わないが、こと医療体制については、長期的視野のもとに確たる方針を建てて貰いたい、と思うが如何。