私がゴルフを始めたのは、昭和35年頃ではなかったかと思う。今から40年前である。

 当時主計局で農林担当の主計官をしていたが、夏、関西へ農林省の農地部長などと農業土地改良事業などの視察に出張した。丁度、間に日曜日が入った。休日で仕事にならない。農地部長はゴルフ好きで、ゴルフ場に行ったことのない私に一ぺんやってみせんかと誘う。

 野球の好きだった私は、農林係の諸君と毎週のように試合をしていたし、あんなチンケな止まった球を打つなどとゴルフをバカにしていた。ところで、丁度、東京オリンピックに備えて代々木陸上競技場を作ったが、利用者が少なくて収入が予定どおり入らなかったので、ゴルフの練習に使ったらと薦めて商売を始めたら、打ち放しのなかなか豪快な練習場となって人気が出て来た。

 当時、私は文部担当の主計官をしていたが、視察かたがた打ってみませんかと薦められて、スタンドの中段の通路に作られたティグランドから打ってみたら、さぁなかなか面白い。ゴルフの球は止まっているからこそ、飛んでいる野球の球より打ち難いということがわかったし、時に手のしびれる程床を叩いたりした。それでも何回か通って、何とか200ヤード以上離れている向かいのスタンドに球を入れることができるようにもなったが、ゴルフ場に出かけるような機会はなかった。

 それが、琵琶カントリーを初めて回ることになった。クラブも靴も何もかも借り物であった。天気は晴れていた。

 こわごわ回ったアウトが70いくつか、続いてインが60台。晝食後回ったアウトが50台。さぁこうなってみると面白いもので、ゴルフに対する認識を一変することになった。

 上って風呂で汗を流してから、飲んだビールのうまいこと。あとハーフ回ったら40台になるかな、と言って皆を笑わせたが、いずれにしてもこれが私のゴルフ歴の始まりと言ってよかった。

 それから40年。ゴルフは今も続けている。一頃は凝って年に100回ゴルフ場に出かけたこともある。ハンディもオフィシャル10までになった。シングルになれる成績を出していたが、カードを出さなかった。シングルはいつでもなれると思っていたし、その頃チョコレートを握っていて、ハンディの1つ、2つが問題であったので、カードを出さず、従ってシングルにはならなかった。

 それからは議員の生活に入り、殆んどプレーをする暇がなく、議員生活を辞めていつでも回れるようになったら、今度は年でまず球が確実に飛ばなくなった。スコアーもグンと落ちて、丁度、ゴルフを本格的に始めた年の頃と同じくらいになった。

 ハンディは今更直して貰っても仕方がないぐらいになっているし、クラブのコンペには出ないので、名誉の方が大事と今でも13のままになっている。

 できれば毎週1回は回りたいと思っているが、結婚式やら葬式やら、いろいろ行事もあって、まぁ月に2回ぐらいか。それでも健康維持のためには確実に効果ありと信じてゴルフ場に通っている。

「金融資産の増」

 金融広報中央委員会が22日発表した2010年の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、家計の金融資産の保有額は1世帯当たり平均1169万円で去年より45万円増えている、という。

 何故増えたか、というと、定期収入から貯蓄する割合を高めた結果で、預貯金の保有額は前年から16万円増えて635万円になっているという。株価や債権価格の上昇が原因と言っている人が多いようだ。元本割れリスクのある金融商品は持ちたくないとの答えが一番大きかったようである。


22・10・24