最近のわが国周辺をとりまく軍事情勢から見れば、南西諸島に防衛力の重点をふり向けなければならないことは明らかではないか。
わが国の防衛体制は明治以来北辺を向けられていた。戦後においても北海道を中心として部隊配置などがなされていたが、雪どけ時節以来、当然重点を移動しなければならないと言われていた。
南西諸島に自衛隊を配備していなかったのが、今や不思議と言うべきではないか。従らか、他国を刺激すべきでないのは言うまでもないが、と言って、いつまでも他国の思惑ばかり気にしているように見えては、防衛体制に対する国民の信頼を喪わしめることになるのではないか、と思う。