「新たな連立含め模索」「首相参院過半数割れなら」。これは今朝のN紙の見出しである。

 G8サミットを終え、カナダのトロントでの記者団との懇談で菅首相は、現在54議席を越えず、与党が過半数割れをした場合についての質問に答え、「過半数割れをした場合は、政権運営はなかなか難しい状況になる。他党といろいろな形で話合うことが必要だ」と述べ、新たな連立も含めて対応を模索する考えを示したという。

 これから選挙が始まるというのに正直な答弁だと思うが、他の人だったら、過半数割れは絶対にしないように頑張る、の一点張りでかわしたと思うのに、菅首相は正直と言うか、何を言うか、その辺がリアリスティックなど評される原因なのかな、と思う。

 しかし、今回の選挙は民主、自民に属しない候補が多い点で特色がある。こんなに沢山の第三の政党から立候補している例は今まで余りなかったのではないか、と思う。

 政治は敵味方の意識である、といった言葉があった。みんなの党では話にならないが、割と人気があるという。多くの少数党の中では、早く手を挙げた方なので、民主も自民も嫌だという人の受け込みたいになると意外と人気があったようだが、後からいろいろな党が誕生した今は、ちょっと色あせて来た感じである。

 ともあれ菅首相が早くも、連立組み替えを示唆しているのは早過ぎると思うが、そうなるかもしれない。企業のM&Aではあるまいし、そう簡単にひっついたり、離れたりするのもどうかと思うが、過半数にならなければ、仕事にならぬのが民主主義の多数決。眼を離してはいけないことだけを言っておこう。


                                   22・6・28