この頃、電車に時々乗るが、眼が疲れるので昔のように字のものは読まない。で、失礼にならない程度に乗っている人を眺めている。なかなか見飽きない。
そこで気がつくのは、何と皆の服装がバラバラかということである。以前は、例えば女性のスカートが長くなったり、短くなったり。むろん例外はあるが、似たような流行があった。今は違う。といって、全く流行がないわけではない。昔はあんな破れたズボンなどは履かなかった。そしてジーンズの多いこと。まともなズボンをはいている人はごく僅か。それに女性の踵の高い靴、靴といっていいか、下駄みたいなはき物。そして格好悪いくらい大きな袋のような手提げを平気で持つ。腰には牢屋番みたいな鍵の束。太い鎖。腰パン。ずり下って腰が見えている。くしゃくしゃの髪。男のくせにポニー・テールの頭。それも丸めてゴムでとめている。白い縁のサングラス。ふくろうの眼のように大きく、四角い眼鏡の縁。ごつい指輪。耳のピアスだけならいいが、鼻の頭の傍に小粒のピアス。唇に土人のようなものをつけている。耳たぶも2つも3つも穴をあけて真珠の粒。何がいいんだろうと思わず思う。身体を傷つけるほど野蛮な人種だと思っているのが、間違いか、と思うようないため方。
もう、この辺で書くのは止めておくが、もう少し美しく、すがすがしい服装にならないものかな、と思うが、私が時代遅れなのだろうか。
22・6・6