女子プロのゴルフが世間の人気を集め、石川遼の誕生で男子のプロゴルフもゴルフ大会ごとに大勢のお客さんを呼んでいる。久し振りにゴルフ熱が高まり、プレーする人も増え、道具も売れているという。

 一頃猫もしやくしもゴルフといったような時期があった。ゴルフ場の開発熱は異常に高まり、会員権は鰻のぼりに高騰し、小金井カントリーの会員券の如きは1枚4~5億円という、いささか気狂い染みた高さまでになった。1人数千万円の入会金のゴルフ場はザラで、遂には茨城カントリークラブの如く18ホールで5万人も会員券を発行し、メンバーですらプレーができないというような状態を現出した。

私が会長をしていたゴルフ産業振興議員連盟が音頭とりとなってゴルフ場の乱立を現制する法律を成立させ、実態の伴わないゴルフ場の認可を厳しく規制をすることにした。と同時に、農地の使用割合の上限を2割から5割に引き上げるなどゴルフ場の設立を支援する措置も採ることにした。

 その後、景気の後退とともに、地価、株価、絵画の値段とつれ合って下落し、各地のゴルフ場の経営破綻を招き、会員権も10分の1どころか、紙盾と化すところも繁出した。

 ゴルフ熱の再来とともに会員権相場もいくらか戻って来ていると思うが、いずれにしても、次の消費税引上げの折には是非ゴルフ場利用税を撤廃するようにしたらいいと思っている。他の娯楽施設利用税が廃止になっているのにこれだけ地方財源を理由に残されているのは不公平である。ましてやゴルフが大衆のスポーツとなっている時代においておやである。


                                   22・5・24