昔子供の頃読んだ本の話に良寛さんが鼻くそをほじってそれを右側に捨てようとしたら、右側に座っている人が嫌な顔をした。それで、左側に捨てようと思ったら左側の人も嫌な顔をした。仕方がないので、良寛さんは、その鼻くそを元のまま自分の鼻に納めた、という。

 例えは良くないと思うが、普天間を徳之島へとの案で、ふとその話を思い出した。

 持って回るのは愚であった。すったもんだ、十数年かけてやっと辺野古で、そのクキは地元の名護市も納得し、米国も諒解していたのだから、そのいわゆる現行案なるものを実行すると言えば、それで結着したのであろうに、愚なことをしたのものだと嘆けざるをえない。

 相互理解の上に日米の軍事協力態勢を守るという大儀は忘れてはならないと思うが、如何。


                                   22・4・29