衆院選ですべての都道府県に選挙区を一つづつ割り当てたうえで残った選挙区をドント方式で人口比で配分する「一人別枠方式」のため、各都道府県間の一票の格差が二以上となり、甚だしい不公平を生じるとして、今まで幾つもの訴訟が行われていて、すべて違憲判決となっていたが、3月11日、東京高裁で初めて区割りは合憲との判決が出された。原告側は直ちに最高裁に上告した。

 私は、その東京高裁の判決は、中選挙区時代を含めて最高裁が三倍以内の格差を合憲として来た判例の枠組みを踏襲したものであって、妥当だと思っている。