十二月二十四日の日経新聞によると、中国鉄道省は二十三日湖北省武漢市と広東省広州市を結ぶ高速鉄道を二十六日に開通すると発表した。投資額は約一〇〇〇億元(約一兆三〇〇〇億円)。最高時速三五〇キロで走行する旅客専用線で、どうも世界最速の営業速度だという。

 戦争中、漢口の軍司令部に主計局将校として勤務していた私は、数年前視察に出張した際、長江に橋がかかっているのに驚いたが、この度の快挙(!)には、ただ恐れ入るしかないようだ。

 とにかく、ああいう国柄がプラスするのか、中国のインフラ整備のスピードには眼を見張るものがある。世界最大の人口を抱え、年率一〇%前後(来年は八%目標)の経済成長を遂げて来た中国の国力は軽視できないし、これが軍事力にふり向けられれば、(もうそうなっている)、それこそ隣りのわが国には脅威とならざるをえまい。さて、どう対抗して行くか、である。                   


                                   21・12・28