米軍普天間飛行場は幾多の経緯があり、米国との折衝の結果、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への移設が合意されたと聞いているが、どうも民主党政府の出方がハッキリしない。

 この合意を反古にするようなことは許されないのでないか。

 米国に対して対等の立場でやりたいという鳩山首相の気持ちはわからないでもないが、こと防衛に関しては、核を持たない日本は米国の核の傘の下にいるしかないのであるから、全く対等の立場には立ちえないのではないか。少なくとも合意(ないと言えば別であるが)を反古にするような言動は徒らに米国を刺激するだけであって、宜敷くない。

 受け入れ先の名護市の市長は苦渋の選択の結果だと思うが、市の判断に委ねるようなことになっては、気の毒ではないか。

 民主党が今まで言って来たことと矛盾することも、政権をとって、国の代表と責任ある立場に立ったからには、国際的な約束ごととして守らなければなるまい。それを守らないようでは、信を喪うことになる。