政府は今の日本はデフレだと言う。どうも間違いない気がする。いろいろな経済の指数を見るまでもない。例えばユニクロが物凄い勢いで売上げを伸ばしているという。

 先だって息子とユニクロの店を覗いたら、呆れる程安く、しかも悪くはない。ジャンパーやズボンなどを買ったが、いずれも二千円もしない。色もいろいろある。あれこれ買って一万札でお釣りが来た。昔は考えられない値段である。

 ユニクロだけではない。事務所の周りの昼の食堂。日替わり定食は大体六〇〇円から八〇〇円ぐらいだったと思ったが、この頃は二〇〇円ぐらい安くなっている。コンビニでおにぎりなどを買うことも多いが、以前と違ってお米も良くなったし、味も悪くない。

 日曜日に行く私のゴルフ場は安くはないが、一般にゴルフ場も競争で値を下げている。石川遼などのお蔭で、このところゴルフ熱が高まっているが、食事つきで一万円で回らしてくれるところも少なくないようだ。航空機など乗物もそうで、使ってくれる人が増えなければ商売にならないのだから、自然の成り行きかもしれない。

 それはいいとして、こう世の中安さの競争となってくると、どうしたってデフレ状況になってくる。もっとも、目給は上らない、ボーナスもカットということになれば、亭主の小遣いも減らされると調査にも出ている。

 失業者が増えていることもこの傾向に輪をかけている。

 民主党も子供手当ての支給とか、高校教育無償のように当面の需要促進には資さないような政策は、マニフェストだから止めるわけには行かないことだろうが、まァほどほどにして、速効性のある公共投資などを考えないと、政策不況と言われることは必然であろう。自民党はそこを狙っているなら、暫らく黙っていればいいか、と思うが、それでは国民がたまらぬ。何とかせよ、と言いたい。