ダムの廃止を次々に打ち出していることには大反対だが、羽田をハブ空港にという前原国交相の方針には全く賛成である。

 韓国の仁川空港やシンガポールのチャンギ空港が三五〇〇メートル以上の滑走路を持ち二四時間運行のハブ空港として発展しているのに対抗して羽田空港を二四時間運行の国際的なハブ空港とすることはもっと早く決定すべきであった。

 早速成田空港を持つ千葉県は知事を初めとして猛反対をしている。その気持ちはわからないでもないが、成田空港決定の時から今日に到るまで地元が繰り返して来た條件闘争の歴史を知るものにとっては、いささか今頃何を言っているのだと言いたくなる。

 滑走路も二本目は半出来ではないか、それもやっとである。

 成田空港の建設反対闘争は、地元ではなく他所から入り込んで来た闘争集団や一坪地主運動をにぎにぎしく展開した社会党国会議員を初めとした建設反対運動のために、どれだけムダな努力と金を浪費したか、をもう一度考えて貰いたい気がする。

 ともあれ、首都東京を中心とする国際航空路の充実は何としても実現しなければならないし、又、羽田、成田空港はフル活動を要請されているのだから、千葉県も観念してムダな抵抗は国益のために止めた方がいいかと思うが、どうか。