ロシアのメドベージェフ大統領とプーチン首相との二人による統治体制は、二人乗りの自転車タンデムのようだと言われている。今のところは一応協調しているが、大統領が九月十日ネットを通じて発表した「ロシアよ進め」という論文が、資源輸出により経済の急成長を達成し、中央集権を通じて官僚機構の権限を強め、野党を無力化した「プーチン路線」に対する批判と受け止められていた。

 他方、プーチン首相は、翌十一日、三年後の次期大統領選に出馬し、大統領に復帰する可能性を示唆したが、メドベージェフ大統領も十五日再選をめざす可能性を排除しないと述べた。

 私が、先だって(九月中旬)モスコウを訪れた際会った各省の役人達は依然としてプーチンの実力を評価していたが、さて、三年先はどうなるか、である。