宇宙航空研究開発機構(JAXA)が十一日種子島宇宙センターから国産新大型ロケット「H2B」一号機を打ち上げた。国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を運ぶ無人補給機(HTV)を予定の軌道に無事投入。打ち上げは成功したという。昭和三十年代の初め糸川教授のペンシルロケットの試作に予算をつけたのは、私が文部担当の主計官の時であったし、その後、段々大型化し、秋田県の道川にラムダーの打ち上げを観に行ったことを思い出す。

 科学技術庁発足の時、機構が二重になるからと私は、宇宙研の設立に反対していたが、結局二本建で進行し、軈て又JAXAで一応形は一本化された。

 数年前、折があって種子島宇宙センターを訪ね、いろいろ説明を聞いて、わが国の宇宙技術開発の進展を心強く思った。

 北朝鮮などがミサイル発射でガタガタ言っているのを全く気にかけないで、せいぜい宇宙開発に力を発揮して貰いたい、と願っている。           二一・九・十一