独協医科大学の教授三四人が、医学博士の学位審査に絡んで大学院生らから一〇万円、なかには三〇万円を受けとっていたことがわかった(五月二九日、朝日・朝)。同大は「学位の品位を損なう事態に至ったことを深く反省している」としている。
文科省は今年四月から博士課程のある、すべての国公私立大学を対象に、学位審査の方法について調査を始めたが、「金銭の授受の有無については、大学自身が調べることだ」として調査項目には含めていないという。
このようなことには、他の大学院においても行われていることが過日報道されていたが、確かに現金の謝礼がいわば当り前のことのように行なわれていることには決していいとは思われない。が、長いこといろいろと指導を受けた教授に些少のお礼をするのが、そんな断固禁止すべきほど悪いことなのだろうか、と思う。ただ現金などは宜敷くないので、ちょっとした菓子とか果物ぐらいにしておいたらいいではないか。つまりこの程度は儀礼の範囲内のことと思えないか。
(2009.6.6)