そして、飛行機に乗る時は、前か、後か、どちらが安全かと言えば、どうも前の方らしいのである。私は、かつて、飛行機が墜ちる時はエンジンが着いて重い頭の方から墜ちるので、できるだけ機体の後部の方が安全と思って、シートをとる時はできるだけ最後尾を頼んでいた。

 ところが、実際はどうもそうではないらしく、頭の方が安全らしいということに気がついた。

 というのも大体ファースト・クラスは機体の前の方にあり、例えば、モスクワで日韓航空機が墜落した時も前の方の席にいた人の方が助かったと聞いている。もう一つ、そうなる原因は、自動車の運転手と同じように、いざ危険となった場合は、パイロットは無意識にわが身を助けようと思って咄嗟の動作をする。パイロットはそれこそ機体の一番前で操縦桿を握っているではないか。

 思いつくままにいろいろなことを書いたが、飛行機が恐いからと言って、東京から大坂ぐらいまでならともかく、それ以上に遠いところになるとやっぱり飛行機ということなる。

 私の友人にも飛行機は怖いという人が何人もいる。九州には寝台列車ということになっていた。しかし、乗客も減り、次々と長距離列車が運転を止め、有名なブルートレインもなくなった。飛行機が嫌いな人には気の毒でならないが、諦めて貰うしか仕方があるまい。


(2009.6.2)